【しつけの基本】~考え方~

 

★楽しい愛犬との生活を送る為に

「しつけの心得」はご理解頂けたでしょうか。これから10年以上も共に生活をする上で、人も犬もストレスのない生活を送らなければいけません。しつけの心得をベースに、しつけの基本となる考え方と最低限入れておきたいしつけをご紹介します。しつけの考え方を頭に入れておくと、しつけの方法の応用が出来るようになります。

基本1:「初期学習」と「生涯学習」

犬生の中の学習は大きく2つのカテゴリに分かれます。

●三つ子の魂百まで!

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社会化期とも言われる「初期学習」とは生後3週~12週の間に経験し学習する大切な時期です。何にでも興味を持つ時期で、文字通りこの時期に経験する事で社会性を養い、いかにスムーズに社会適応していけるかが決まる時期になります。この時期に犬格形成のベースが成されます。

具体的には、母犬から守られ、兄弟犬達との触れ合い(じゃれあい)で、噛む加減や、服従姿勢、しっぽの振り方など所謂「犬語」を覚えます。早い時期に母犬や兄弟犬から離されてしまったわんこは、この初期学習という大事な時期に経験が少ない為、社会性を身につけるのに時間がかかったりするのです。
母犬や兄弟犬から早く離されてしまって、あなたのお家に着た場合は(ワクチンが終わっていないので、外で他のわんこと遊ばせられないので)例えば、抱っこして外に少しだけお散歩に行き、人や犬の姿・車の音など外界の世界に触れさせてあげるとよいでしょう。正に「三つ子の魂百まで」なのです。

●氏より育ち!?

「生涯学習」とは社会化期以降の13週~14週以降の時期になります。色々なサイトには「課題行動の習得」と「問題行動の矯正」とあります。要は、あなたやあなたの家族と暮らしていく上で、あなた(達)と愛犬が如何にストレスなく、幸せに上手く暮らしていく為の学習時期なのです。大きな意味での「しつけ」です。
「氏より育ち」とはよく言ったもので、社会化期で不足した経験を補う事は十分可能です!


基本2:「古典的条件付け」「オペラント条件付け」

●古典的条件付け=条件反射

この学習パターンに代表されるものは「パブロフの犬」です。
ベルの音が鳴る ⇒ その直後にご飯がもらえる ⇒ ベルの音が鳴るとよだれが出てくるようになる 
つまり無条件刺激を加え続ける事により生じる「条件反射」ということです。

この古典的条件付けは、ご褒美や罰を与えなくても成立するものです。

愛犬がいたずらをした⇒叱って叩いてしまった⇒手を恐がる

こうなってしまうと、人間の「手」に対して恐怖心が生まれ、条件反射に手を怖がって、逆に手に攻撃的になったりする場合があります。

●オペラント条件付け

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この学習パターンで古典的条件付けと異なる点は「ご褒美」か「罰」が与えられて成立します。オペラント条件付けには大きく分けて4つの方向性に分かれます。

①「ご褒美」を与えられることにより、行動が強化される
②「罰」や「叱る」などの行動をしないことにより、行動が強化される
③「ご褒美」を与えないことにより、行動が弱化される
④「罰」や「叱る」などの行動をすることにより、行動が弱化される

①「ご褒美」を与えられることにより、行動が強化される
クレートの中で大人しく待っていた⇒褒められてご褒美をもらえた⇒クレートの中で大人しく待つようになる
だったり、
吠えていたが、吠えるのをやめて静かにした⇒褒めておやつをもらえた⇒次第に吠えなくなる

②「罰」や「叱る」などの行動をしないことにより、行動が強化される
ティッシュをビリビリにした⇒いつもは叱られるのに叱られなかった⇒ティッシュをビリビリにしても
かまってもらえないと理解し、ティッシュに興味が向かなくなった。

③「ご褒美」を与えないことにより、行動が弱化される
要求吠えをする(ご飯が欲しい、散歩に行きたいなど)⇒要求をのまなかった(無視)⇒要求吠えをしなくなった

④「罰」や「叱る」などの行動をすることにより、行動が弱化される
チャイムに吠えた⇒吠えた瞬間大きな音が鳴った、驚いた⇒吠えなくなった

上記のようにわんこが能動的に起こした行動で得た結果から、どのような感情を持つかで次の行動をするかという内容になります。ポジティブな感情とネガティブな感情のどちらにつながるかでわんこの行動が決まってきますので、その子の性格や様子を見て、その子にあったしつけの方法を選択するとよいでしょう。

 


★基本の考え方を踏まえてご覧下さい

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■ごはんのあげ方⇒
■トイレトレーニング⇒
■ケージトレーニング⇒
■クレートトレーニングの方法
■水飲み(ウォーターノズル)の覚えさせ方
■オスワリ⇒
■フセ⇒
■マテ⇒
■来い(呼び戻し)⇒
■お散歩⇒
■お手入れ⇒