ドッグフードの選び方~食事の基本~

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★寿命に影響!?

ドッグフードって何が良くて、何が悪いの?違いは何?という人が多いと思います。
ショップで犬を購入した方はショップで「今これを食べています」とほぼ強制的にご飯を買わされます。まぁ、それは環境が劇的に変化する際、フードもがらりと変わるのはおススメしないので結構なのですが、これから10年以上の事を考えると、健康面やアンチエイジングの観点からより良いフードを与えたいものです。
「健康管理は食事から」なんて人間にも言える事ですが、犬も同様で、寿命に影響するといっても過言ではありません。愛犬にあったよいフードをチョイスしていただきたいものです。

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■ドッグフードはステージ別・状況別

0~1歳位
人間の赤ちゃん同様で、赤ちゃんのうちは消化器官も発達していないので、消化がよく、栄養価の高いものをふやかして与えます。ふやかしも食べ方とウンチの状態を見ながら徐々に固くしていきましょう。
1歳~9歳位
10~12か月でほぼ大人なので、成犬用のフードにきりかえます。(フードの切り替え時はパピー用とアダルト用を混ぜていって比率を徐々に変えていって7~10位を目途に切り替えるとよいでしょう)
9歳位~
人間同様、高齢になると運動量が減り、老化とともに身体機能・筋肉も衰えてきます。基礎代謝も低下するのに伴い、必要なエネルギー量も20%ほど低下します。従ってフードもシニア用にする必要が出てくる訳です。
妊娠(約9週間)・授乳期(出産後約3週間)
この時期のメスは、子犬の成長のためにもエネルギーを必要としているため、栄養バランスがよく、エネルギーが十分に摂取できる食事を与える必要があります。高カロリーで消化率の高いフードを利用するのもよいでしょう。また、授乳期には、たくさんのカルシウムが母乳のために消費されるため、血中のカルシウムが欠乏して「子癇(全身けいれん)」を起こすことがあります。しかし、カルシウムだけを補給するとかえって子癇を起こす原因にもなるため、予防にはカルシウムとリンのバランスのとれた食事管理が重要です。

※成長には個体差があるので、年齢はあくまで目安です。愛犬の健康状態などをよく観察しながら徐々にきりかえましょう。



■総合栄養食・一般食・栄養補助食
ドッグフードの袋の表記を確認しましょう!

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総合栄養食
犬が必要とする栄養素をすべて含み、そのフードと新鮮な水を一緒に与えるだけで健康を維持することができるように、理想的な栄養バランスに調整されたフード。ペットフード公正取引協議会がAAFCOが定めた栄養基準をクリアしたものや、給餌試験によって確認されたものです。
一般食・副食・栄養補完食
『一般食』『副食』『栄養補完食』と表記のあるものは、所謂「おかず」的な位置づけになり、栄養素には偏りがあります。従って補うべき栄養素が必要となります。又は、総合栄養食と一緒に与えるのですが、カロリー調整や栄養素のバランスに注意が必要です。
特別療法食
特定の病気の症状に対応した食事管理を行うことを目的に、栄養面に考慮してつくられたフード。病気の症状によって、必要な栄養素やバランスが異なるので、獣医師からのアドバイスや処方に従って与えましょう。特別療法食には、『尿石症』『アレルギー』『消化器疾患』『心疾患』『肝疾患』『腎疾患』『肥満』などに対応したものがあります。

「AAFCO」・・・米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Official)の略称。ペットフードの栄養基準、ラベル表示などに関するガイドラインを設定しており、日本のペットフード公正取引協議会の規約でも、AAFCOの栄養基準を採用しています。AAFCOは基準を提示している機関であり、フードの検査を行ったり、認定や承認は行いません。

いずれにしても主食として与えるのは「総合栄養食」と表記されたものにしましょう!
併せて「AAFCOの基準を満たしています」という表記も確認しましょう。


■ドッグフードの選び方

原材料や栄養素の精査も勿論必要ですが、最終的には下記の内容を確認しながらより良いドッグフードを選んでください。

○○○○○○○○イメージ●フードを食べる…食の細い子もいます。食べる適量も個体差がありますが、まずは食べてもらう事が一番。

●規定量前後で太らない・痩せない…成犬期以降は体重管理をしっかりしましょう。規定量をあげていても体重が増える・体重が減るという事であればドッグフードがあっていない可能性も。

●ウンチの量…ウンチの状態は健康のバロメーターのひとつ。量が多いという事は、犬にとって消化吸収がされにくい穀物類や繊維質が多く含まれており、消化吸収されず、体外に排出されている可能性があります。それが食糞の原因のひとつでもあるので注意しましょう。また、肉類メインのフードで量が多い場合は、犬の体質に合っていない可能性も。量の目安はご飯など食べた量よりやや少なめか同量位です。

●ウンチの固さ…通常健康なウンチの固さは、コロコロしていて、取った際にシーツに跡が付かない程度のものです。ゆるかったり、下痢が続く場合は、感染症など病気のサインの場合もあるので、速やかに獣医師にご相談下さい。

●ウンチの臭い…いつもと違う生臭い匂いや酸っぱい匂いがすることがあります。腸内環境が悪くなっている場合もあるので、極端に臭うようであれば、注意して観察しましょう。また、フードを切り替えると一時的に臭う場合や、肉などの脂質が多い食物を食べ過ぎた時にも臭くなることがあります。

●アレルギー疾患…ある国産ペットフード調べで、約40%の犬が食物アレルギー持ち、もしくは食物アレルギーの可能性があるというデータがあるそうです。代表的な症状としては、
・体を痒がる
・フケが出る
・顔や耳の内側、目の周り、口周り、股の内側などが赤くなっている
・足の裏や指の間など、執拗に舐めたり噛んだりする
などなど、様々な症状が出てきます。原因も色々ですが(ストレスなどでも同様の症状が見られる事も)いずれにしても、犬にとっても辛いもの、獣医師に相談するなど早目に改善しましょう。

●毛吹き・毛艶…ダイエットをすると、髪の毛の艶が悪くなったり、切れ毛が増えたりしませんか?毛を生成するのはタンパク質。犬も同様で、消化吸収が出来る動物性たんぱくが必要になります。これが不足すると毛吹きや毛艶が悪くなることがあります。

上記の項目を総合的に観察をして、愛犬にあったフード選びをして下さい。

おススメドッグフード・食べてはいけないドッグフードはこちら⇒


■人間の食べ物ってあげていいの?~食べてさせてはいけないもの~

まず、考えて欲しい事として、あなたの体重と愛犬の体重を比較してみて下さい。例えば、あなたの体重が50㎏としましょう。仮に愛犬が3㎏だとすると、あなたが食パン1枚食べるのに対し、同量の食パンを愛犬が食べてしまうと16枚~17枚の食パンを食べる事になってしまう。びっくりです。。。もしも、「ほんの少しだけ」「欲しがるから」なんて思いながら人間の食べ物をあげる時、体重比較してこれを愛犬が食べたら、実はメガ盛り級の量を食べているということなのです。

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犬が人間の食べ物を欲しがる事自体が間違っています。そこはしつけのページで確認しましょう。
⇒ごはんのあげかた

■人間の食べ物は与える必要はありません。
先に説明したように、ドッグフードの「総合栄養食」というのは犬に必要な栄養素がバランスよく配合されています。(ドッグフードにもよりますので、そこの選択は慎重に!)愛犬にあったドッグフードがあれば、その総合栄養食と新鮮なお水だけで健康維持には問題ありません。

■とはいえ愛犬のかわいさに負けてしまう人は最低限の知識は見につけておくべきでしょう。

×食べさせてはいけないもの×

鶏肉(骨つき)
鶏肉の骨は砕けず裂ける蛍光があるので、裂けた骨が喉などに刺さる可能性があります。特に小型犬は注意が必要です。
豚肉
生肉はトキソプラズマ原虫がいる場合があるので×。しっかり加熱すれば○です。
貝類全般
ビタミンB1の破壊物質が含まれているので×。わんこには貝類を消化出来る機能を持っていません。
タコ・イカ・甲殻類・魚類
貝類同様、ビタミンB1の破壊物質が含まれているので×。消化が悪いので×。魚については、消化されない骨が内臓等にささる可能性があるので×。青魚はヒスタミンによりアレルギーを起こす可能性も。
ネギ類
玉ねぎ・長ネギ・ニラ・ニンニク・ショウガなどのネギ類は、「アリルプロピルジスルフィド」という有機硫黄化合物が含まれており、わんこの赤血球を破壊する為、貧血や血尿など中毒症状が出る事があります。この中毒物質は加熱しても壊れないので、ネギ類が入っていた汁も×。
アボカド
諸説ありますが、品種によっては「ペルジン」という成分に毒性があり、葉や種子、樹皮に含まれている。700種類以上の品種があるので、はっきりはしていないが疑わしいものは避けましょう。また、ラテックスアレルギー(天然ゴムアレルギー)のある子は、同成分構造を持つアボカドで中毒症状が出る場合があるので×。
香辛料・わさび等刺激物
感覚麻痺などを起こす危険があるので×。調味料も香辛料や塩分が多く含まれている物も多いので×。
コーヒー・紅茶・緑茶・ココア
中枢神経興奮作用があるメチルキサンチンを含むカフェインが含まれているものは×。体重1kg当たり約140mg摂取で約50%の確率で死に至るといわれます。
チョコレート
テオブロミンでは体重1kg当たり250〜500mg摂取で約50%の確率で死に至るといわれます。カカオは心臓血管や中枢神経に作用する物質が含まれています。
果物
基本的には糖分が多いので、過剰摂取は×です。また、果物アレルギー疾患がある子には絶対×。ぶどうやレーズンに関しては腎臓障害を引き起こすこともあります。
牛乳
乳糖分解酵素が無い犬が多いので下痢などをおこす可能性があります。
はちみつ
中にはポツリヌス菌がまれに含まれている場合があるので食中毒に注意です。
ナッツ類全般
高カロリーで油分が多く消化が悪いので×ピーナッツはマグネシウムも多いので結石を引き起こすことがあります。くるみはリンが多く含まれており尿石の元にもなります。いずれにしてもナッツ類はなにかしらわんこの体に悪い影響があるようです。
豆類
植物性タンパク質を多く含む為、消化不良を起こす可能性があります。インゲンは大量に食べると中毒症状を起こす可能性があります。
米・小麦・とうもろこし・芋類
植物性タンパク質や糖質(炭水化物)が多く含まれているので過剰摂取は肥満になるので注意です。
観葉直物・園芸植物・樹木
中毒物質を持っている物が多いの×。
 
野草
レンゲ・ワラビ・彼岸花・野イチゴの葉・スミレ・トリカブト・スズラン・サフラン・イラクサなどは中毒症状が出る事もあるので×。
 
 

■いずれにしても、極力人間の食べ物は与えない方がベターです。

⇒【しつけの基本】ごはんのあげかたはこちら